和歌山県田辺市の認可外保育施設「託児所めぐみ」で昨年7月、生後5カ月の女児がうつぶせの状態で意識不明となっているのが見つかり、搬送先の病院で死亡していたことがわかった。県や田辺市によると、女児は窒息死とみられる。代表の女性保育士が国の基準に反して、1人で複数の乳幼児に対応していたという。

 県は5日、有識者らでつくる検証委員会の初会合を開いた。原因を検証して再発防止策をまとめる。

 田辺市によると、女児の母親が昨年7月25日午前10時半ごろ、市内を訪れた際に施設に預けた。代表1人が事故当時、女児を含む0~6歳の乳幼児4人をみていたという。昼ごろ、うつぶせの状態で動かなくなった女児に気づいた。施設は翌日から休業しているという。

 国の基準では、複数の乳幼児を預かる場合、2人以上の保育士を配置する必要がある。また窒息事故を防ぐため、保育施設では原則としてうつぶせで寝かせないよう求めている。

 今年5月、施設への特別立ち入り調査に入った市に対し、代表は複数配置の基準を満たしていないことを認めたが、「5分ごとに寝ている様子をチェックしていた」と説明したという。市は6月、施設に改善勧告を出した。

 県の検証委員会は6月に設置された。今後、施設職員や田辺市の担当職員らに聞き取りをし、再発防止策などを報告書にまとめる方針。

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