飲食店やイベントで景品としてもらったコマのおもちゃで目をけがした事例があったとして、国民生活センターは1日、商品テストの結果を公表した。亀裂などある状態で使用すると破片が高速で飛び出してけがを負う可能性があるとして、手元にある人は使用を中止するよう呼びかけている。
商品は「フラッシュぶんぶんゴマ」。販売元は景品のおもちゃなどを取り扱う三洋堂(愛知県岩倉市)で、プラスチック製の回転体に通したひもの両端を引いたりゆるめたりして回転させて遊ぶ。国民生活センターや同社によると、2年前から販売し、約17万個が販売されたという。
センターによると、20代の男性が、飲食店でおまけとしてもらったこの商品を回転させたら数秒で壊れ、飛び散った破片で目に治療に1カ月かかるけがを負った。ほかにも今年4月に、同じ商品で同様に目をけがした事例があった。
国民生活センターが通販サイトで50個入りの商品を購入、43個で回転体に亀裂や割れを確認したという。そのうち10個を回転させると、1個が10回転しただけで壊れ、破片が飛び出た。回転体の外周速度は、時速160キロに達し、高速で破片が飛散すると危険だという。
三洋堂によると、販売先は主に縁日での出店者などで、事故を把握した今春、販売を停止した。中国メーカーが製造した商品を輸入していたという。同社は1日、HP上でおわびの文書を公表し、「一部プラスチック本体に亀裂や割れが発生したものが流通」し、破損につながったとしている。(寺田実穂子)
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