診療放射線技師養成の専門学校「中央医療技術専門学校」を運営する学校法人中央医療学園(東京都葛飾区)は10日、同学校を大学に改編し、電波・情報通信技術の研究開発機関が集まる神奈川県横須賀市の横須賀リサーチパーク(YRP)に移転すると発表した。文部科学省に来年10月、学校設置認可を申請し、2027年4月の開校をめざす。
横須賀市への大学進出は約20年ぶり。大学化の背景には、診療放射線機器類の飛躍的な進歩で、診療放射線技師の知識向上を求められていることがあるという。
中央医療学園によると、大学名は「中央医療大学」(仮称)とし、医療科学学部に診療放射線学科を設ける(1学年定員100人)。NECが所有していたYRP内の土地と建物(地上6階)を3月に購入しており、大学用にリニューアルするという。
一方、原子力発電所内で放射性物質の管理・モニタリングを担う人材の育成に向け、開学3年以内に工業系の放射線技術学科(1学年定員40人)も開設する。東京電力福島第一原発事故後、原発の運転期間は「原則40年、最長60年」と定められたが、今後60年超の運転が可能となり、人材の需要拡大が見込まれているという。
市役所で記者会見した中央医療学園の森重美三男理事長は「現時点でこうした人材は充足されていないことに着目した。医療系と共通の教科もある」と説明した。(具志堅直)
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