大阪大学は2026年度入学者の入試から、基礎工学部の学校推薦型選抜に「女性枠」を設けると17日発表した。一般枠の定員45人と別に、新たに定員20人の女性枠を加える。

 大阪大は、日本の大学の理工系分野の女性在籍率が依然として極めて低いため、より積極的な措置を取って高めたいと説明した。各学科の女性枠の定員は、システム科8人、電子物理科、化学応用科、情報科が各4人。大学入学共通テストの成績や書類の審査による1次選考は一般枠と共通で、口頭試問の2次選考を女性枠、一般枠の順に行う。女性枠で不合格になっても、一般枠で合格する可能性がある。

 大阪大では「女子学生の教育体制の充実」を掲げ、理工系学部の女子に対する入学支援金や、女子学生が科学の魅力を小中学生に伝える取り組みなどを打ち出してきた。今回の措置もその一環だという。「単に女子学生の比率を上げるだけでなく、ジェンダーバランスのとれた学びの場を提供し、全ての学生にメリットをもたらす」としている。

 関西の国立大では、神戸大が25年度に開設するシステム情報学部(仮称)の学校推薦型選抜で、京都大が理学部と工学部の26年度入学の総合型・学校推薦型選抜で、それぞれ女性枠を設けることを決めている。(浅倉拓也)

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