岡山理科大(岡山市北区)は、来年4月に「恐竜学科」を開設すると発表した。古生物学の領域である恐竜研究について、分子生物学などの観点からアプローチできる態勢も整えたという。

 理大は現在、生物地球学部生物地球学科に定員30人の恐竜・古生物学コースを設けている。同コースを「恐竜学科」として独立させるのに伴い、定員を45人に拡大する。理大は2013年、モンゴル科学アカデミーと教育研究の協定を締結。15年からゴビ砂漠で化石発掘調査も始めており、こうしたフィールドワークに、より若い年次の学生が参加できるようになるという。

 教員4人を8人に倍増させ、研究領域を広げるのも特徴だ。化石の組織や病変の解析、たんぱく質検出やアミノ酸の配列の解読など、病理学や分子生物学などの手法を用いて、恐竜の生物としてのメカニズムのほか、現在の生物へつながる系統なども研究していくという。

 平野博之学長は7月の会見で、「恐竜に関しては外国に留学して学ぶというイメージがあり、優秀な研究者が国外に流出している」と説明。新学科の開設によって「研究力の底上げにつながると信じている」と述べた。(北村浩貴)

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