高知市教育委員会は5日、同日午前に市立小学校の水泳の授業に参加していた児童1人がおぼれて意識不明となり、救急搬送されたと発表した。水泳の授業は、小学校のプールが故障して使えなかったことから、水深が10数センチ深い中学校のプールで行われ、おぼれた一因となった可能性があるという。

 市教委は6日未明、児童が死亡したと明らかにした。

 市教委によると、児童がおぼれたのは5日午前11時ごろ。児童は泳ぎが苦手で、直前まで、同じように泳ぎが苦手な同級生とプールサイド近くでバタ足の練習をしていた。水中にいるのを同級生が見つけて引き揚げ、教諭に伝えた。市教委は、児童の学年や性別などは明らかにしていない。

 市教委によると、児童が通う小学校のプールは水深119~100センチだが、濾過(ろか)装置の故障で使用できなかった。このため、水泳の授業は中学校のプール(水深132・5~114センチ)を使って行われた。児童が見つかった周辺の水深は約130センチだったという。

 水泳の授業には2学級36人が参加し、教頭と学級担任の3人で分担して指導していたという。

 松下整・教育長は5日の記者会見で、「命を大切にすべき学校現場での事故で、申し訳ない。中学校のプールで小学生を泳がせたことが原因のひとつで、安全だと判断して決めた教委側にも責任がある」と述べた。

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