国内で新たに見つかったニホンオオカミの剝製(はくせい)が、東京・上野の国立科学博物館で開催中の特別展「大哺乳類展3―わけてつなげて大行進」(朝日新聞社など主催)で21日から展示される。科博の収蔵庫の見学に訪れていた小学生が気がつき発見につながったものだ。

  • 「あ、これってニホンオオカミ?」 小学生が見つけた絶滅動物の剝製

 ニホンオオカミは北半球に広く生息するハイイロオオカミの日本固有の亜種で、かつては本州や九州、四国に生息していた。だが、1905年に奈良県で捕獲されたのを最後に目撃記録がなく、絶滅したとされる。これまでニホンオオカミの剝製は国内に3体、海外に2体しか現存していないとされていた。

 今年2月、茨城県つくば市にある科博の収蔵庫で「ヤマイヌの一種」として保管されていた剝製が、実はニホンオオカミだったことがわかった。2020年に収蔵庫の見学に訪れていた小学生が気がつき発見につながった。

 特別展のテーマ「分類=わける」と「系統=つなぐ」につながる大きな発見であることから、展示することを決めたという。

 特別展は6月16日まで。(矢田文)

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