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<サブリナ・カーペンターに教会でのMV撮影を許可した米NYの司祭だが、「不適切」騒動がきっかけになって資金に関連する不正行為まで明るみに>

米歌手のサブリナ・カーペンター(25)のミュージックビデオの撮影場所として、教会を提供した司祭が解任された。MVの中でカーペンターは、臀部まで丸出しにした挑発的すぎる黒のミニドレスを着て教会内でダンスを披露しているのだが、これに「不適切だ」という声が高まったことがきっかけで、司祭が別の不正行為を行っていたことが明らかになったのだった。

■【動画】臀部まで露わな挑発的ミニドレス...サブリナ・カーペンター、教会で着るには「あまりに不適切」なMV

米ニューヨーク・ブルックリンの聖マリア受胎告知教会を管理していたジェイミー・ギガンティエロ司祭は2023年9月、この歴史ある教会でカーペンターの「Feather」のミュージックビデオを撮影することを許可した。それからわずか1年余りの11月18日、司祭は職を解かれた。

問題のミュージックビデオは、女性を不適切に扱う男性を風刺したもので、19世紀に設立された同教会を舞台に、ドラマチックな復讐や葬儀のシーンがある。このビデオは話題を集め、1億200万回以上再生されているが、これをきっかけに、外部企業の主導で教区の行政が広範に調査されることになった。

司祭の「盗聴」で後任者の人種差別的発言が暴露

ブルックリン教区のロバート・J・ブレナン司教は、11月19日にUSAトゥデイが入手した声明の中で、「アルバレス・アンド・マルシャルとサリバン・アンド・クロムウェルが実施した調査により、教区の方針と規約に対する重大な違反の証拠が発見されたことを発表することに、悲しんでいる」と述べた。「社会の信頼を守り、教会の資金を守るために、ウィトルド・ムロジエフスキ司教を教区の管理者に任命した」と司教は発表した。

同教区によると、ギガンティエロは2019〜2021年に、ニューヨークのエリック・アダムス市長の元スタッフと関係のある口座に教会資金200万ドル近くを送金していたという。法廷闘争の渦中にあるアダムスは、贈収賄と電信詐欺を含む複数の罪で起訴されており、市政府の複数の高官が辞任している。

ミュージックビデオ撮影の余波は、それだけにとどまらなかった。ギガンティエロが教区内部の会話を密かに録音していたことが判明したのだ。その中には、ギガンティエロの臨時の後任者であるディーン・ドビンス助祭が「人種差別的で攻撃的な」言葉を使っている音声も含まれていたという。それが発覚したことで、ドビンス助祭も解任された。

「教会で挑発的なことが行われるとは知らなかった」

「ドビンス助祭を密かに録音したことは間違いたが、教会の職員がそのような言葉を使うことは容認できず、決して許されることではない」とブレナンは述べた。

ギガンティエロは、教会のフェイスブックのページに投稿した謝罪文の中で、教会でミュージックビデオを撮影することを許可した自身の決定を擁護した。「教区職員と私は、教会で挑発的なことが行われていることも、偽の棺や葬具が神聖な場に置かれることも知らなかった。ビデオのほとんどは、教会の外で撮影されるとされ、実際にそうだった」

一方のカーペンターは、ミュージックビデオの制作チームを支持し、2023年11月に米バラエティ誌に対し、「事前に承認を得ていた」と語った。カーペンターは4月に開催された野外音楽フェス、コーチェラに出演した際、「イエスはカーペンター(大工)だった」と書かれたTシャツを着用している。

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