囲碁の女子世界メジャー棋戦「第7回呉清源(ごせいげん)杯」の決勝三番勝負第3局が1日、中国・福州市で打たれ、日本の上野愛咲美(あさみ)女流立葵杯(23)が中国の唐嘉雯(とうかぶん)六段(20)に黒番中押し勝ちした。通算2勝1敗でシリーズを制し、日本女子初の世界戦制覇を遂げた。

 上野は中国3選手を破って前回大会の藤沢里菜女流本因坊(26)に続き決勝に進出。1勝1敗で迎えた最終第3局は険しい局面で最強手を貫き、最後は相手の大石を殺して快勝した。

 対局後、上野は「優勝できたのはすごい奇跡。相手のほうにも強い部分が多くてすごい勉強になりました」と話した。

 女子世界戦は今世紀に入ってから本格化。日本は中国と韓国に圧倒されたてきたが、近年は上野と藤沢が台頭。上野は今年6月、日中韓8選手の総当たりリーグ「黄竜士杯」で準優勝していた。

 男女競合の世界戦では9月に一力遼名人(27)が日本勢19年ぶりのメジャー制覇を達成。それに続く上野の女子メジャー制覇で、世界における日本の存在感は急速に高まっている。

 上野は男女競合棋戦でも活躍。国内においては昨年、女性初の新人王になり、世界においても今年、中国の元世界王者を倒して世界を驚かせた。

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