宮沢博行氏(春名中撮影)

女性問題が報じられて議員辞職した宮沢博行前衆院議員=自民離党、比例東海=は28日、地盤とする静岡県袋井市内の会合で地元支援者に謝罪した。その後、記者団の取材に応じ、「欲を抑えるというのは実際には難しい。欲が出ない生活にどう切り替えていくかが大事だと気が付いた」と振り返った。次期衆院選出馬については「全くの白紙」と述べるにとどめた。

不記載資金の流用は否定

宮沢氏を巡っては新型コロナウイルス禍の緊急事態宣言下だった令和3年、妻ではない当時28歳の女性と金銭援助を伴う同居をしていたと24日配信の文春オンラインが報じた。報道に先立つ形で宮沢氏は23日に衆院議長に議員辞職願を提出、25日の衆院本会議で辞職が許可された。24日には自民党を離党した。

宮沢氏は記者団に「緊急事態宣言下における不祥事で、過去の事例に照らして離党に相当する。比例代表の身なので離党する場合は党に議席を返さないといけないと考えた」と説明した。

安倍派(清和政策研究会)の政治資金パーティー収入不記載事件に関して、宮沢氏も令和2年~4年の政治資金収支報告書に計132万円を記載していなかった。

宮沢氏は「不記載の資金を不祥事に流用したのではないかとの疑念は生ずる。そうみられるのが世の常だ。そうではないことを職を辞することで訴えたい」と述べた。

「アパートに蟄居していた」

宮沢氏は23日に議員辞職願を提出して以降、公の場に姿を見せるのは初めてといい、「東京のアパートにいた。お世話になった人への影響もあろうかと思い、蟄居(ちっきょ)していた。こういう報道がなされた後、妻には電話で『申し訳なかった』と、そういうところだ」と語った。

自身の議員活動を振り返り「欲が出てしまう生活スタイルだったかもしれない。休みも取らずに、ずっと働き続けるというやり方を取っており、それがこういう結果になった」と述べ、「きちんと自分を管理して、そういった欲が出ないような生活スタイルに改めていくというのが、ここ数日の蟄居の身で考えた一番の反省点だと思う」とも語った。

宮沢氏は静岡県磐田市議などを経て、平成24年に衆院議員に初当選し、4期目だった。安倍派の政治資金パーティー収入不記載事件を受けて昨年12月、防衛兼内閣府副大臣を辞任していた。

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