石垣市の海洋調査船に近づかないよう中国海警船(奥)の進路をふさぐ海上保安庁の巡視船=27日午前8時24分、同市の尖閣諸島周辺海域(大竹直樹撮影)

尖閣諸島(沖縄県石垣市)で27日、魚釣島や周辺海域を調査していた同市の海洋調査船に中国海警船が接近した。このためドローン(無人機)による撮影が途中でとりやめになった。調査は26~27日に2度実施され、2度目の船には中山義隆市長のほか、稲田朋美元防衛相ら国会議員5人、産経新聞など一部報道関係者が乗船していた。

調査船では27日午前7時40分ごろから熱赤外線センサーを搭載したドローンを飛ばした。これまでの調査で魚釣島でヤギとみられる熱源を確認。島北側にある海岸付近の斜面ではヤギの食害が要因とみられる崩落が進んでいることも分かった。

しかし、海警船が調査船から約1キロの至近距離に迫ったため、2回目のドローン調査は中止を余儀なくされたという。

ドローンで撮影された尖閣諸島・魚釣島の様子を映し出したモニター。海岸付近で崩落が進んでいる=27日午前、沖縄県石垣市(大竹直樹撮影)

海警船は同日午前5時15分ごろ、尖閣周辺の領海に2隻が相次いで侵入し、調査船の動きに合わせて航行したが、海上保安庁の巡視船が海警船の進路をふさぎ、さらなる接近を阻んだ。稲田氏は「海保がしっかりと領海を管理すべく守っていることを目視で確認できた」と話した。

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