群馬県教育委員会は23日、生徒の尻をさわった県立高校の男性教諭と、無免許運転などをした県総合教育センター(伊勢崎市)の男性職員の2人を懲戒免職に、公立中学の男性教諭(38)を戒告処分にしたと発表した。いずれも23日付。

 県教委によると、中毛地域の県立高につとめる30代男性教諭は今年4月下旬から5月下旬ごろ、演習などをしていた授業中に教卓まで質問にきた生徒の尻を制服の上から触ったという。触ったのは複数回に及ぶといい、目撃した別の生徒が学校側に相談して発覚。被害生徒は「不快だったが抵抗できなかった」などと話し、男性教諭は「質問にくるので面倒をみていた。触りたかった」と話したという。教員による性暴力の懲戒処分指針が4月に明確化されて初の免職となった。懲戒免職の場合、所属や名前は公表するが、被害生徒の特定につながりかねないとして匿名で発表した。

 県総合教育センターの男性職員(24)は4月18日、免許を取得したことがないにもかかわらず、みどり市内を家族の軽トラックで走行。別の車と衝突する事故をおこして相手がけがをしたが、かけつけた警察署員に対し、運転していたのは同乗者だと身代わりにさせるなどし、自動車運転死傷処罰法違反(無免許過失運転致傷)や犯人隠避教唆の疑いで逮捕されていた。昨年10月に会計年度任用職員として採用されていた。

 戒告処分は、西毛地域の公立中に勤務する男性教諭(38)。昨年11月、この教諭が以前かかわった生徒のことを、当時担任していた学級の指導に役立てようと学級通信にのせたという。県教委は詳しい内容を明らかにしていないが、この通信の存在を知った生徒の保護者が名誉毀損(きそん)だとして警察に被害届を提出。6月18日、区検が罰金10万円の略式命令を出した。

 平田郁美教育長は「不祥事の根絶にむけて指導を行っているなか、児童生徒や保護者ならびに県民の皆様の信頼を大きく裏切ることになり、誠に申し訳ない」とのコメントを出した。(高木智子)

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