大阪府は3日、高校の入学金や制服代など入学時に必要な経費を無利子で借りられる府育英会の「入学時増額奨学資金」の上限額を、来年度から引き上げると発表した。国公立に通う場合は10万円まで、私立に通う場合は30万円まで入学前に借りられるようになる。

 府によると、これまでの貸付額の上限は国公立が5万円、私立が25万円だった。申請できるのは目安の年収が590万円未満の世帯だったが、来年度から年収800万円未満の世帯まで拡充する。また、私立に通う生徒向けに、タブレットなどの購入費用として7万円まで貸し付ける制度も新たに設けられる。

 来年度の「入学時増額奨学資金」の申請は9月から10月上旬にかけて中学を通じて受け付ける。府育英会の貸付制度の見直しは2002年度以来23年ぶり。府は「経済的な事情を抱える生徒の修学を応援すること、大阪の子どもたちの教育環境のさらなる充実を図る」としている。(丘文奈)

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