国民生活センター(本部・相模原市)は22日、水遊びに使う「アームリング付き浮具」を誤着用していた3歳児が溺れる事故が発生したと発表した。使用する場合は、浮具を正しい向きで着用するよう呼びかけている。  対象の浮具は、左右の腕を通してはめるアームリングと胸部の浮力体が一体となったもの。浮力体が胸側に来るようにし、ベルトを背中側に回して着用する。多くは1~2歳から6歳までが対象。調査によると、国内で流通している商品はほとんどが外国製で、着用時の注意書きも英語のみの表示が多いという。

「アームリング付き浮具」の正しい着用の仕方。前側に浮力体が来るようにし、背中側にベルトを回して止める

 同センターによると、事故は昨年8月に発生。浮具を着けて屋外プールで遊んでいた男児が、保護者が目を離したすきに溺れて浮いているところを発見された。呼吸がなく心停止と判断されたが、蘇生措置後に心拍が再開した。事故当時、男児は浮力体を誤って背中側に着用していた。  同センター担当者は人形による実験を踏まえ、「背中に着用するとうつぶせになりやすい。水に慣れていない子どもが自力で反転するのは難しく、水面に鼻と口を出せず呼吸ができなくなる可能性がある」と指摘。正しい向きを確認して浮力体が体に密着するように着用し、保護者の手が届くところで遊ばせるよう呼びかけた。(今川綾音) 

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