国の文化審議会は20日、奈良県王寺町の明神山を登録記念物にすることなどを答申した。奈良県内で初めての国の登録文化財制度による記念物となる。
明神山は修験道や聖徳太子の伝承で古代に信仰された山で、名勝として登録される。東西に大阪平野と奈良盆地を一望でき、663年に朝鮮半島での白村江の戦いで日本側の軍が敗れた後、外敵の侵攻に備える烽火(のろし)台が築かれた可能性があり、煙を上げる実験が続けられている。
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登録文化財は保護対象をより広げるための制度で、指定文化財に比べて保護の度合いは弱い。奈良では、今年4月までに建築物など330件の有形文化財が登録されたが、史跡や名勝を含む記念物の例はなかった。
県内では他に特別史跡の藤原宮跡(橿原市)、纒向(まきむく)遺跡(桜井市)、飛鳥宮跡(明日香村)など史跡8件の指定範囲を広げる追加指定の答申もなされた。
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