マドンナ(2012年1月、英ロンドン) landmarkmedia-Shutterstock

<マドンナがインスタグラムで披露したAI画像に批判が殺到。あまりにリアルな画像には「際どい衣装のマドンナ」と「その腰に手をまわし、キスを迫っているかのような教皇フランシスコ」の姿が>

歌手マドンナが12月13日、人工知能(AI)で作成したローマ・カトリック教会の教皇フランシスコと体を密着させるツーショット画像をインスタグラムのストーリーに投稿し、殺害予告を受ける騒動に発展している。

【画像】「谷間まる出し・スケスケ衣装のマドンナにキスを迫るローマ教皇」リアルすぎるAIツーショットに「やりすぎ」「不適切」とネット激怒

ネットを大炎上させたのは、露出度の高い衣装を着たマドンナを教皇が抱きしめてキスをするようなそぶりを見せている2枚の画像。「週末はこんなふうに」とコメントを添えた1枚目は、黒いレースの衣装を着たマドンナを教皇が抱き寄せている。

続く2枚目では、「見られるのは気持ちがいい」とのコメントと共にスケスケのコルセット姿のマドンナの腰に手をまわし、顔を近づけてキスをしようとしているように見える教皇の姿が描かれている。あまりにリアルであることから、「謁見したの?」と本物と見間違えるユーザーもいた。

当然ながら敬虔なローマ・カトリック教徒の反感を買い、「不適切」「不気味」「何を伝えたいの?AIのくだらない使用例」と批判が殺到。

「今回はやりすぎだ。この女性は排除されるべき。教皇フランシスコは地上における神の使者であり、笑いの種ではない」「この世では弾丸があなたを待ち受け、来世では天罰が待っている」など脅迫じみた書き込みも多数寄せられ、一線を越えたと非難が相次いでいる。なかには殺害をほのめかす過激な内容もあったと伝えられており、身の安全を心配する声も出ている。

マドンナがキリスト教的なイメージや不適切な言動でカトリック教会を激怒させたのはこれが初めてではない。1989年にリリースした楽曲「ライク・ア・プレイヤー」のミュージックビデオ(MV)では燃える十字架やイエス・キリストを連想させる黒人男性との性描写が物議を醸し、「神への冒涜で侮辱」だとしてMVは教会によって禁止された。さらに、2006年のイタリア・ローマ公演でも十字架に磔にされる場面が登場して非難されている。

「過去3度破門された」というマドンナは、2022年4月に教皇フランシスコに宛てた和解を求めるメッセージをXに投稿。「私は善良なカトリックです。誓います!本当は誓っていませんが!最後の告解から数十年経ちました。いつかお会いして重要な事柄について話し合うことは可能でしょうか。私は3度も破門されました。これは不当だと思います」と綴っていた。

過去にも同様の冒涜を繰り返してきたマドンナだけに、「今更驚くべきことでもない」との声や「ユーモアの延長」だと擁護するファンもおり、ネットにはファンがAIで作成した教皇とマドンナの画像も投稿されて拡散されている。

現時点で両者からこの件でコメントは発表されていないが、マドンナは16日にインスタグラムを更新して自身の音楽活動を宣伝。プロデューサーのスチュワート・プライスとスタジオ入りする様子を公開し、批判を払拭するように2025年に新曲を発表するため準備していることを電撃発表して「最高のクリスマスギフト」とファンを喜ばせた。

[筆者]
千歳香奈子
北海道・札幌市出身。1992年に渡米し、カリフォルニア州サンタモニカ大学で写真を学ぶ。96年アトランタ五輪の取材アシスタントとして日刊スポーツ新聞社アトランタ支局に勤務。ロサンゼルス支局、東京本社勤務を経て99年よりロサンゼルスを拠点にハリウッドスターら著名人へのインタビューや映画、エンターテイメント情報等を取材、執筆している。日刊スポーツ新聞のサイトにてハリウッド情報や西海岸のトレンドを発信するコラムも寄稿中。著書に『ハリウッド・セレブ』(学研新書)。

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