前衛集団「ネオ・ダダイズム・オルガナイザーズ」をはじめ、日本の戦後美術を率いてきた美術家8人の自画像を集めた展覧会が、東京・銀座のギャラリー58で開かれている。
現役作家のうち、篠原有司男は鮮烈な蛍光色の画面に自画像を取り込んだボクシング・ペインティング、吉野辰海は頭部自刻像に犬や猿のお面を添えた新作を出品。赤瀬川原平が脳内出血治療後の頭骨をX線写真を元に描いた最晩年の鉛筆画、中西夏之が顔や髪に大量の洗濯ばさみを挟んでカメラの前に立った唯一の自画像など、貴重な作品もある。
写真家の石内都は群馬・桐生の街を舞台に、自身の影やカーブミラーに映り込む姿を撮影した。展覧会のオープニングに参加した石内さんは「自分にカメラを向けるのは嫌。でも、写真は何を撮っても自分のリフレクションだと思ってきた」。吉野さんも「音楽でも文学でも作家の目を通すと、自分ってやつはどうしても出てきます」と話した。
「自画像:Reflections」展は27日まで。日曜休み。
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