TBSラジオは4日、社内調査などで社員による複数のCMの無断差し替えを確認したとして、三村孝成会長が30日付で辞任するなどの役員体制の見直しを発表した。林慎太郎社長も代表権を返上し、BS―TBSの向山明生専務が10月1日付で代表権のある会長に就く。

 TBSラジオによると、営業担当の社員が2022月10月から24年6月の間に、広告主2社から納品されたCMを、無断で別のものに差し替えたり、原稿に変更を加えたりした。社内考査で一部の表現に意見が出た際、広告会社などと相談せずに、すでに考査に通っていた別の素材を放送するよう無断で進行表を書き換えたほか、CMが流れたことを示す放送確認書を偽造するなどしていたという。一方、上司の指示や他の営業担当者による不正は確認されなかったとしている。

 TBSラジオは6月に不正が発覚したことを公表し、7月の定例会見で林社長が謝罪。ほかの不正の有無などについて、社内などで調査を進めていた。

 同社は関係者への処分を行うほか、経営責任の明確化のため役員体制も見直す。林社長は10月からの3カ月間、報酬の3割を自主返納するという。

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