世界遺産登録を目指す「佐渡島(さど)の金山」(新潟県佐渡市)について、新潟県の花角英世知事は19日の定例記者会見で、ユネスコの諮問機関「イコモス」の勧告に応じる方針を示した。ただ、「全体の歴史」の説明についての配慮を求められた「追加的勧告」については「引き続きまだ対応検討中」と述べるにとどめた。
イコモスは今月6日、遺産の補足説明を求める「情報照会」を勧告した。4段階の評価のうち上から2番目にあたり、登録内定を意味する1番目ではなかった。
イコモスが勧告した3点のうち、明治以降の史跡が多い北沢地区を構成資産から外す点は、林芳正官房長官が13日に受け入れる方針を明らかにした。残りの2点についても、花角知事は「その(受け入れる)方向で調整をしている」と述べた。
このほか、イコモスは追加的勧告として、全体の歴史を説明・展示することに配慮を求めている。
世界遺産の登録の可否は、来月インドで開かれる世界遺産委員会で審議される。(井上充昌)
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