映画「ディア・ファミリー」(6月14日公開)の名古屋凱旋(がいせん)イベントが29日、名古屋駅前のJRセントラルタワーズ「タワーズガーデン」であった。主演の大泉洋さんと妻役の菅野美穂さん、次女役の福本莉子さんの「ファミリー」が参加し、映画の見どころや撮影秘話などを語った。

 映画のモデルは、1991年に23歳で亡くなった筒井佳美さんとその家族。父の宣政さんは次女佳美さんが心臓病を患い、余命宣告を受けると、医学に門外漢ながら、ビニールチューブ製造会社を経営しながら研究室をつくった。1990年に国内メーカーとして初めて「IABPバルーンカテーテル」の商品化に成功。佳美さんの命を救えなかったものの、世界で17万人の命を救ったといわれる。

 映画では大泉さんを父親役に「坪井一家」のドラマを描いた。2022年12月、愛知県春日井市のほか、名古屋市や豊川市、西尾市などで撮影された。

 29日のイベントには、ファン約300人が招待され、レッドカーペットを歩いて主演の大泉さんら3人が登場すると、サプライズで「おかえりー」と出迎えた。

名古屋メシ好きの大泉さん 毎回食べるのは…

 映画の公開に向けて、菅野さんは「何かを成し遂げる家族の強さを感じた。存命する家族の思い出を預かった映画なのでたくさんの人にみてほしい」、大泉さんは「人生にモヤモヤしたり、悩んだりしているのはもったいない。前へ進もう、一歩踏み出してみようと思ってもらえればうれしい」と話した。

 撮影で印象に残ったシーンについて、菅野さんは「ボランティアでたくさんの古い車が集まった場面は感動しました」、福本さんは「入学式での登場シーンが一番印象に残っています」と振り返った。

 今回のイベントは「坪井家最初で最後の家族旅行」を想定。「ディア・ファミリー」仕様となった新幹線1両を貸し切りにして家族旅行さながらに東京から名古屋まで来たという。

 「分刻みのスケジュールで何もできなかった。名古屋まであっという間だった」と話した大泉さん。「名古屋は大好き。とくに名古屋メシが好きで、毎回、エビカツサンドを食べます。本当においしい」と名古屋好きをアピールして、会場をわかせた。(松永佳伸)

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