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<社会の近代化を推進する近年のサウジアラビアは、ファッションと文化の世界的なハブになることを目指している>

サウジアラビアで初の水着ファッションショーが開催された。近年まではイスラム教の戒律によって女性が肌や髪を見せることを避けるため、全身を覆うような服装が義務付けられていたが、今回のショーではモデルたちが胸元の大きく開いた水着などを着用。大胆な「肌見せ」デザインを公の場で披露するのは、大きな文化的シフトといえる。

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ショーは5月17日、セントレジス・レッドシー・リゾートで初開催されたレッドシー・ファッション・ウィークの2日目に行われた。

プールサイドで行われたショーでは、大半のモデルが肩を出し、腹部が一部露出した水着や、胸元が大きく開いた水着を披露したモデルもいる。数年前までは、公の場で着用するのは考えられなかったデザインだ。

ショーの目玉はモロッコ人デザイナー、ヤズミナ・カンザルのコレクションで、深いVカットやオフショルダーのワンピースから、バンドゥトップ、様々なサロン(腰布)まで、ミニマルなデザインの水着が揃った。

「この国が非常に保守的なのは事実だが、アラブ世界を象徴するエレガントな水着を披露したかった」とカンザルはAFP通信に語り、「この場に来て、サウジアラビアでの水着のファッションショーの開催は、歴史的な瞬間だとわかった」と述べた。

ビジョン2030の下で急成長するファッション産業

ファッションウィークは、サウジアラビアの社会・経済改革プラン「ビジョン2030」の中核的プログラム「レッドシー・グローバル」の一環として開催された。

サウジアラビアのファッション産業は急成長を遂げている。同国のファッション委員会によると、ファッション産業は2022年、GDPの1.4%に相当する125億ドル規模に成長し、23万人を雇用した。サウジは「ビジョン2030」の下、ファッションと文化の世界的なハブになることを目指している。

ビジョン2030を主導するのは、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子だ。ムハンマド皇太子は2017年の就任以来、サウジ社会の近代化を推進し、宗教警察の権限を制限し、映画館や男女混合の音楽イベントを解禁するなどしてきた。

これらの改革は、経済を多様化し、ハイテクから観光、スポーツ、エンターテインメント、ファッションまで幅広い分野を振興させることで、石油依存から脱却するという皇太子の長年の計画の一環だ。

他にも、厳格な文化規範を緩和するための社会改革や、外国資本を呼び込むための大規模なインフラプロジェクトが進行中だ。

とはいえ、「改革者」とも評されるムハンマド皇太子が、独裁的な指導者であることに変わりはない。2018年にイスタンブールのサウジ領事館でジャーナリストのジャマル・カショギが殺害された事件について、米国の情報機関は、ムハンマド皇太子が殺害を命じたと考えている。

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