帝国データバンクが16日公表した調査によると、給与の一部をスマホ決済アプリなどで受け取れる「デジタル払い」について、導入を予定していない企業が9割近くに上った。デジタル払いは9月、ソフトバンク系10社が国内で初めて実施したが、普及には一定の時間がかかりそうだ。
今月上旬にインターネット上で調査し、有効回答は1479社。導入しない理由は、口座振り込みとの二重運用など「業務負担の増加」が6割超でトップ。「理解が十分でない」「セキュリティーリスクを懸念」もそれぞれ4割を超えた。
導入に前向きな企業はわずか3.9%。現在支払っている口座振込手数料を削減できるとの理由が最も多く、「従業員の満足度向上」が続いた。
デジタル払いは昨春解禁され、ソフトバンク系の「PayPay(ペイペイ)」が今夏、厚生労働省に認められた。ペイペイによるデジタル払いは、年内にも他の一般企業で導入できるようになる見通しだ。
「給与のデジタル払い」で5万円が入金されたことを知らせるスマホ決済アプリ「PayPay(ペイペイ)」の画面=9月25日、東京都内
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