【クランフィールド(英)時事】日産自動車は10日、電気自動車(EV)のバッテリーに蓄えた電力を送配電網などに供給する技術を英国で2026年に実用化すると発表した。EVの電力を家庭で使ったり、余剰分を販売したりできるようになるという。
実用化するのは「V2G(ビークル・ツー・グリッド)」と呼ばれる双方向型の充放電技術。英国で販売する一部のEVを対象に導入し、他の欧州市場でも順次展開する。
V2Gは、EVを蓄電池代わりにすることで、風力や太陽光などの再生可能エネルギーを効率的に利用できるのが特長。電気料金の安い夜間にEVを充電し、日中は必要に応じてバッテリーの電力を使えば、家庭のエネルギーコストを抑えられる。
日産の田川丈二専務執行役員は、英南部クランフィールドの研究開発拠点で開いたイベントで、「V2G技術は、わが社の製品ラインアップを他社と差別化するための重要な要素になる」と強調した。
「V2G(ビークル・ツー・グリッド)」技術を紹介する日産自動車の田川丈二専務執行役員=10日、英南部クランフィールド
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