デブリ取り出し装置を押し込むパイプ(左の4本と奥の1本)=5月27日(東京電力提供)

 東京電力は9日、作業ミスで中断していた福島第1原発2号機での、事故後初となる溶融核燃料(デブリ)取り出しに向けた準備作業を10日午前に再開すると発表した。取り出し装置を押し込む5本のパイプを正しく並べ替えた上で、小早川智明社長らが第1原発を訪れ、遠隔操作室からカメラで最終確認した。

 福島県の内堀雅雄知事は9日の定例記者会見で「安全管理態勢の構築が協力企業任せにならないよう、東電に強く求めた。万全の安全対策を講じ、確実に作業を進めてほしい」と述べた。

 取り出しに向けた作業は8月22日に開始。2週間程度かけて数グラムを試験的に採取する予定だったが、初日に中断した。

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