埼玉大は31日、2026年度から工学部に20人の女子枠を新設すると発表した。大学院人文社会科学研究科に、国内初のダイバーシティ科学専攻(仮称)もつくる。一方、教育学部は定員を60人削減し、320人にする。  工学部は本年度、女子学生の割合が12%と、全国の工学部の平均16%を下回っている。20人の女子枠は、特に女性比率が低い機械工学・システムデザイン学科、電気電子物理工学科、情報工学科に割り振る。  大学院のダイバーシティ科学専攻は定員10人。社会人も想定し、オンデマンド授業を中心とする。女性や障害者、高齢者、子ども、外国人といったあらゆる人のDEI(多様性、公平性、包摂性)に精通する人材の育成をうたう。  坂井貴文学長は記者会見で「大学間の競争は厳しくなっている。他の大学にないものをつくることが、競争力を高めることにもなる」と述べた。  教育学部は15年度と18年度に定員を50人ずつ減らしており、削減が続く。今回はコースを再編し、教科教育に強い小中学校教員を養成するコースと、情報通信技術(ICT)教育や発達支援、乳幼児教育などを学ぶコースとに分ける。  また、教養学部教養学科に「共生構想専修課程」を新設し、定員を40人増やす。心理学とジェンダー研究の専攻を置く。(杉浦正至)


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