大阪公立大は16日、杉本キャンパス(大阪市住吉区)にある大学院工学研究科の研究室で、毒物のシアン化カリウム(青酸カリ)の瓶1本と毒物のシアン化ナトリウム(青酸ソーダ)の瓶1本を紛失したと発表した。いずれも25グラム入りで、それぞれ約80人分の致死量にあたるという。
大学によると、登録した学生や教員しか鍵を使えない保管庫で保管していた。部外者が持ち去ることは「不可能に近い」とするが、盗難の可能性も含めて、大阪府警住吉署と相談している。
法令に基づく点検で、2日に管理責任者の教員が紛失に気付いた。最後に存在を確認したのは昨年6月だった。いずれも実験用で、1998年に青酸ソーダを使った記録はあるが、それ以降は使った記録はないという。
大学の担当課への報告は14日で、大学が府警や関係機関に連絡したのは15日だった。会見した桜木弘之副学長は「法令や学内規定で紛失は直ちに報告するよう定めており、違反していた」と述べた。
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