藤原鎌足のものとみられる大織冠の復元画像(帝塚山大提供)

 帝塚山大(奈良市)の牟田口章人客員教授は30日、大阪府の阿武山古墳で90年前に撮影されたエックス線写真を新たに解析した結果、金糸の織り方などから藤原鎌足(669年死去)が死の直前に授けられた「大織冠」である可能性がより高まったと発表した。

 阿武山古墳は1934年に見つかった。棺内には頭部に金糸が散乱した人骨があったが、不敬罪に当たる可能性があるとして数カ月後に埋め戻された。

 牟田口氏はその際に撮られたエックス線写真をデジタル画像化し織り方を分析。金糸が折り返して密接に並ぶ箇所が確認でき、つづれ織りで金糸を文様に織り込んだとみられ、大織冠の特徴を裏付けていると結論づけた。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。