【パリ共同】芸術の都パリで、今年で生誕70年になる特撮怪獣映画「ゴジラ」への関心が高まっている。パリ日本文化会館での怪獣映画に関する展示会や講演会のほか、映画文化機関でもゴジラの特集上映が予定されるなど関連イベントが続々と開かれている。
同館では4日、1954年に日本で公開された1作目のゴジラが上映された。往年の白黒映画だが、280席の大ホールは満席となり、関係者は「異例の人気だ」と驚く。上映後には大きな拍手が送られた。
54年はビキニ環礁での水爆実験に伴い第五福竜丸が被ばくした年。広島、長崎への原爆投下の記憶もまだ色濃く、ゴジラは核兵器への恐怖の象徴と捉えられた。フランスでの高い関心の背景には、漫画など日本文化の人気に加え、核保有国で原発大国というお国事情も反映しているとみられる。
5日に開かれたフランスの怪獣映画研究者ファビアン・モーロ氏による講演会もほぼ満員の大盛況。怪獣映画が「ドラゴンボール」など日本のポップカルチャーに与えた影響を解説、若い人らも熱心に聞き入っていた。
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