NPO法人「報道実務家フォーラム」とスマートニュースの子会社「スローニュース」は16日、第4回「調査報道大賞」の授賞作を発表した。「全国紙・雑誌部門」の優秀賞に、北海道の社会福祉法人が結婚を希望する知的障害者に不妊処置を求めていたことを明らかにした共同通信の報道を選んだ。

 授賞理由として、社会福祉法人が20年以上前から不妊処置を求めていたことを明らかにした上で、「(不妊処置を)許す社会や人々の偏見と向き合う一方、障害のある実際の家族の在りようを示して、希望も映し出した」とした。

 計6作品に授賞。大賞は、生物兵器製造に転用できる装置を無許可で輸出したとの罪に問われた社長らが、異例の起訴取り消しとなった大川原化工機事件を巡り、公安警察の闇に迫ったNHKスペシャル「“冤罪”の深層~警視庁公安部で何が~」だった。

 選考委員長を務めたジャーナリストの江川紹子さんは「虚偽情報が飛び交い、民主主義が危機にひんしている今、丁寧なプロセスを経た正確な情報が提供される意義と必要性は高まっている」とコメントした。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。