能登半島地震で、寺や神社など少なくとも石川県の2千以上の宗教法人が何らかの被害を受けていることが2日、共同通信の取材で分かった。被災地は寺社が多数あることで知られ、祭りなど地域コミュニティーの中心的存在だった。しかし、本堂や本殿の倒壊といった甚大な被害の立て直しは自力では厳しい。憲法が定める政教分離の原則という制約がある中、過去の災害事例も参考に、石川県は再建の支援に乗り出した。
宗教施設では、個々の寺や神社などがそれぞれ一つの宗教法人となっている場合も多い。6月、石川県に20以上の宗教法人がある石川県神社庁、真宗大谷派、曹洞宗、浄土真宗本願寺派、天理教、日蓮宗、高野山真言宗、浄土宗の8団体から聞き取りをした。
何らかの被災をしたとする宗教法人数を8団体に尋ねた結果、計2020の法人が被災したと答えた。
被災はさまざまで、境内の地割れや墓の倒壊、津波による浸水、液状化による沈下、土砂崩れもあった。石川県神社庁によると、1142の神社・法人が被災。鳥居や灯籠などの被害が目立つという。
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