浪花に夏を告げる風物詩「船乗り込み」が29日、大阪市中心部であった。7月3日から大阪松竹座で始まる「七月大歌舞伎」に出演する片岡仁左衛門さん、今回が襲名披露となる中村時蔵さんら歌舞伎俳優たちが、道頓堀川を松竹座近くの戎橋まで船で進んだ。

 この日は梅雨の晴れ間が広がり、俳優たちは暑い日差しをうちわでしのぎ、川岸からの声援にはうちわを振って応えていた。

 松竹座前での式典で、仁左衛門さんは、初舞台の中村梅枝さんら子どもの役者の出演に触れ「大人になったときに『あのときはありがたかったね』と印象に残るように応援していただきたい」と呼びかけた。(井上秀樹)

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