美術家の横尾忠則さん(88)が朝日新聞に寄稿したさまざまな「ビジュアル書評」を紹介するフェアが、東京都中央区の銀座蔦屋書店で開かれている。9月1日まで。

 横尾さんは2009年から朝日新聞の書評委員を務め、アートや生死をテーマにした本など、これまでに約260冊の本の書評を手がけている。ときには文章による書評だけでなく、本から着想を得た絵を添えたり、活字を回転させたり白黒を反転させたりといった横尾さん独自の「ビジュアル書評」を制作し、読者を驚かせてきた。

 今回のフェアでは横尾さんの書評とともに、レイアウトの指示を書き込んだ手書きの原稿用紙や取り上げた書籍が店頭に展示され、本は購入することもできる。企画した同書店の篠田みどりさんは「ビジュアル書評は新聞紙面をめくったときに大きなインパクトがある。著名な美術家の作品なのに限られた読者にしか知られていないので、この機会に多くの人に見てもらいたい」と話した。(森本未紀)

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