NHKは25日、2023年度の決算(単体)を発表した。受信料収入は、前年度より396億円減の6328億円となり、減少額は過去最大となった。昨年10月に受信料を1割値下げしたことなどの影響といい、5年連続の減収となった。

 受信料を含む事業収入は6531億円で、前年度より433億円少なく、過去最大の下落となった。事業支出は、能登半島地震のニュースなどで国内放送費が増えた一方、減価償却費などが減ったことなどにより、前年度より34億円減って6668億円。事業収支差金は136億円の赤字となった。赤字は34年ぶりで、繰越金で穴埋めした。

 予算時点では280億円の赤字を見込んでいたが、担当者によると、受信契約が維持でき、コスト削減を進めた結果、赤字幅を抑えられたという。

 受信契約件数は4107万件と前年度比37万件減。世帯支払率は78.6%で、前年度比0・3ポイント増。学生を対象とした免除制度の拡大などが要因だという。1年以上支払っていない「未収数」は前年度より25万件増えた。

 NHKの24~26年度の中期経営計画は、2027年度までに1千億円の支出削減を行う方針を明記。26年度には受信料収入が5655億円になる計画を立てている。

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