【対局中継】志田達哉八段ー井山裕太王座 解説・佐田篤史七段【第49期囲碁名人戦リーグ】

 第49期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)は30日、井山裕太王座が志田達哉八段に黒番中押し勝ちした。スコアを1勝2敗から3連勝で4勝2敗とし、2位タイに浮上した。志田は勝ち星なしの7連敗。

 首位は一力遼棋聖と余正麒八段が5勝0敗の同星で並走しており、井山の前期に続く連続挑戦は非常に厳しい状況だが、今回の勝利によりプレーオフの目をぎりぎり残した。

 志田戦は午後9時50分の終局後、感想戦がおよそ2時間に及ぶほどの難戦だった。井山は序盤から徹底して陣地を稼ぎ、実利志向の志田に陣地を与えない作戦に出た。しかしその代償として、備えを省いた自軍の塊が志田の攻撃の的に。井山は刺し違え覚悟の強気のシノギ勝負を選び、双方ともに多大な犠牲を払う大フリカワリをはらんだ難局を乗り切り、しのぎ切った。(大出公二)

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