文科省の看板

 文部科学省は21日までに、中教審特別部会がまとめた教員確保策を巡り、公立学校教員の給与体系を「“定額働かせ放題”ともいわれる枠組み」と報道したNHKに対し、矢野和彦初等中等教育局長名で「中教審の議論の内容に触れない一面的な報道」だと抗議する文書を出し、ホームページに掲載した。17日付。

 特別部会は13日、教員の処遇改善や残業削減に向けた対策を提言。残業代の代わりに給与に上乗せする教職調整額を月給の4%相当から10%以上に引き上げることなどを求めた。

 この給与体系を巡っては、一部の教員や学者らが、管理職に勤務時間を減らす動機が働かないとして、「定額働かせ放題」という言葉を使って教員の置かれた現状を伝えてきた経緯がある。

 NHKは、13日のニュースで「定額働かせ放題、どれだけ残業しても一定の上乗せ分しか支払われない教員の給与の枠組みはこのように呼ばれています」などと報じた。

 文科省は、文書で「現行の仕組みや経緯、背景に触れることなく、国民に誤解を与えるような表現で報じた」などと批判した。

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