カンヌ国際映画祭でスタジオジブリが「名誉パルムドール」を受賞し、トロフィーを掲げる宮崎吾朗監督=20日、フランス・カンヌ(ゲッティ=共同)

 【カンヌ共同】フランスで開催中の第77回カンヌ国際映画祭で、スタジオジブリに対し、長年にわたる映画界への貢献をたたえる「名誉パルムドール」を授与する式典が20日、開かれた。これまで俳優や監督ら個人に贈られてきたが、団体への授与は初めて。

 式典には宮崎駿監督の長男の吾朗監督が出席。スタンディングオベーションで迎えられ、壇上で「世界中のファンが愛してくれたからこその今回の賞だと思う。ありがとうございました」とあいさつした。

 駿監督と鈴木敏夫プロデューサーのビデオメッセージが流され、駿監督は「よく分かっておりませんが」と前置きした上で感謝の言葉を述べ、カンヌまで出向いた吾朗監督を「気の毒ですが、頑張ってください」とねぎらい、会場の笑いを誘った。

 映画祭はジブリについて、駿監督と高畑勲監督の名前を挙げ「過去40年にわたってアニメ映画に新しい風を吹き込んできた」などと高く評価した。

 式典では三鷹の森ジブリ美術館(東京都三鷹市)で公開されている短編アニメ4本を上映。「めいとこねこバス」「やどさがし」「パン種とタマゴ姫」「毛虫のボロ」で、いずれも駿監督が原作、脚本、監督を務めた。

カンヌ国際映画祭でスタジオジブリが「名誉パルムドール」を受賞し、ビデオメッセージに登場した宮崎駿監督(左)と鈴木敏夫プロデューサー=20日、フランス・カンヌ(共同)

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