日本ペンクラブ(桐野夏生会長)は9日、「国会の空洞化に抗議します」と題する声明を発表した。

 10日に成立が見込まれる、「経済安全保障」の分野に「セキュリティークリアランス(適性評価)制度」を導入する法案について、秘密の範囲があいまいで、民間人の人権を侵害し、報道の自由に制約をかける恐れがあると指摘した。

 また、6月に施行される「改正入管難民法」、先月衆院を通過した「共同親権法」についても問題点を指摘し、これら三つについて慎重な議論を求めた。

 桐野さんは会見で、国境なき記者団が3日に発表した「報道の自由度ランキング」で日本が70位だったことに触れ、「日本の言論表現の自由が危機的な状況にあるとの警告を私たちはきちんと受け止める必要がある」「(国会という)一番議論しなくてはいけない場で最も言葉が軽くなり、中身のある議論がされていないのではと危惧している」と訴えた。(真田香菜子)

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